安全なところに住まう重要さ

安全なところに住まう重要さ

2019年に国土地理院が新しい地図記号を定めました。

青い猫型ロボットのアイテムのように見えますが

これは「自然災害伝承碑」の記号

 

自然災害伝承碑(しぜんさいがいでんしょうひ)は、地震、津波、洪水、噴火といった大規模な自然災害の状況や教訓を後世に伝え残すために作られた災害碑、慰霊碑、記念碑等の碑やモニュメント
ーwikipediaより抜粋ー

地理院の地図では47都道府県415市区町村1402基の自然災害伝承碑が登録公開されているそうです。(2022年6月23日時点)
徳島県では、2022年3月現在で43箇所。
この碑を巡りながら過去の災害を考える講演を聞く機会がありました。

まずは2020年7月の熊本県人吉市の豪雨災害。
つぎに1866年の「寅の水」について。
「寅の水」の被害は東かがわから阿南まで、北西から南東の広範囲に及んだそうで、各地の被害について記録や碑を辿り詳しくご講演くださいました。
1975年翌76年の台風による現美馬市の被害については、よく行き来する土地でもあり現在の土地を振り返りながら聞きました。
歴史と現在は別の時間軸を進んでいるような感覚になりがちですが、被害に会われた方々を想い、改めて防災と人の暮らしを考えさせられた時間でした。
貴重な資料の数々を共有くださりご講演いただきました、徳島大学大学院 西山賢一先生に心より感謝とお礼を申し上げます。

 

災害が起こると、想定外…といわれることがあります。
2019年堤防決壊により大きな浸水被害が出た千曲川流域では、これまでも大きな水害が繰り返されてきました。
想定した対策がどれだけであったか、ではどうすればよかったのか。
過去の災害に教訓を得て、集団移転した集落が大きな難を逃れた例もあるのです。
大地に手をいれるとき、どれだけ想定できるか。
その想定にどれだけ時間をかけ知恵を尽くすか。

自然災害はいつ何が起こるかわからない。
泥にまみれサンダルで後片付けする人達をみました。
利便の夢を膨らませるのと一緒に、土地と歴史を振り返る想定も膨らませて将来を
と思う。

開かないけれど「例のドア」と同じく、時間を超えて声をきくことができる大切な碑。

現在登録されている全国の災害伝承碑は、国土地理院のHPで確認することができます。
リンク⇒ 災害伝承碑マップ

まだ登録されていない碑をご存知の場合は
国土地理院 四国地方測量部まで
連絡先 087-811-1900(代表)
e-mail:gsi-bosai-08-si=gxb.mlit.go.jp
(=を@にしてください)